交通事故で起きやすいムチウチについて
交通事故に遭った際に、
困らない為の知識をお送りしております。
こんにちは。
甘木大川整形外科
院長の大川孝です。
前回は
交通事故で整形外科を受診した際の
検査についてお話しました。
今回は
交通事故で
車が追突した際に
最も起こりやすい
「ムチウチ」についてお話したいと思います。
ムチウチとは
正式名称を
「頸椎捻挫」
と言います。
噛み砕いて言えば
「首の骨の周囲の
筋肉、
靭帯、
神経、
血管などが
損傷した状態」です。
レントゲン写真で見てみましょう。
まずは正常な首の骨です。
少し前に反った形をしていますよね?
そしてこちらが
ムチウチの方の写真です。
骨が真っ直ぐになっているのが分かりますか?
交通事故の衝撃で
筋肉が一瞬で緊張状態となる為に
骨がこのような形になってしまうのです。
ムチウチになったら、
首から頭、背中、肩と強い痛みが出るのは、
これが原因です。
この状態は
しっかりとした治療を行う必要があります。
一旦痛みが治ったとしても
「雨が降ったらうずく」などの
症状が出てきます。
ちなみに
滅多にありませんが、
首の骨である頸椎が
脱臼する事があります。
そのレントゲン画像がこちら。
骨が一個ズレてますね。
ここまでになると、
手先まで痺れたり、
麻痺が起こったりします。
交通事故は
一瞬で
体の機能を変えてしまいます。
それをしっかりと
治していくのが
我々整形外科医の役割なのです。
次回は
「ムチウチの治療で大切な事」について
お話いたします。